美術学科Development of Fine Arts

art
絵画技術の的確な修得をそれぞれの強固な基盤に。 そして芸術の新しい造形と表現の可能性を探る

油絵は西洋の伝統的絵画造形の代表です。油絵を学ぶことは、その根底に流れる西洋の歴史や多様な精神文化も学び知ることになります。西洋の絵画を本質的に理解するため、造形基礎としての写実のみならず、芸術の多様性を知り、やがては新たな自己の表現を目指すことができる教育を目標にしています。油絵を学ぶことで自ら現代を広い視野で見ることができる人材の育成を理念とします。

  • 学習風景

授業概要

油絵を中心に据えながら西洋美術の理解と研究成果を得られるよう、段階的なカリキュラムを編成しています。1~2年次は、デッサンと油絵制作により重点的に造形力を鍛え、銅版画?木版画制作と油絵材料?技法演習を通し、歴史に裏付けられた西洋美術の基礎を学びます。3年次には自由制作研究により表現者としての問題意識の萌芽を促します。古美術研究ではイタリアでの実地研修を経験し、西洋美術の生きた歴史に触れて専門性を高めます。そしてここまでに構成演習などで芸術の多様性にも見識を広げ、4年次に集大成としての卒業制作を行います。

卒業後の展望

作家として高い評価を得る卒業生も多く輩出していますが、卒業生が自立する道はそこだけにあるのではありません。さらに専門性の高い研究の機会を求める者は大学院進学や海外留学を検討します。また、専任?非常勤の教員や学芸員として教育?研究分野へ従事することの他に、培った造形力を生かせるデザインやCG、アニメ業界など多くの選択肢があります。他にも数え切れないほどの社会参加の形はあり、たとえ芸術とは関係のない業界への進路を選んだとしても、卒業生がその根幹として生涯もち続けられるものは、絵画修練で培った思考力と技術力です。

版画工房紹介

版画は美術作品として以前に、複製を作り社会に情報を伝播するメディアとして古くから使われ、印刷技術と関係しながら発展してきました。版を介して間接的にイメージを作り上げる「刷る」という行為には、能動的に直接支持体へと描き出す行為とは違い、計画性を保ちながらも画面に現れた偶然性を受け入れるといった、絵画創作の思考を問い直す内容も含みます。本学版画工房においては、木版、銅版画、リトグラフ、シルクスクリーンの基本四版種に加え、多様な版画技法へのアプローチを可能にする充実した設備をもって、専攻の枠を超えた工房制作の機会を提供しています。また、版画制作者の健康に配慮した「Non-Toxic技法」(ノン?トクシック技法)を導入しており、有機溶剤などの人体に有害な薬品を使用しない版画制作を行っています。

教員一覧

油絵専攻
? 教員名 専門分野
教授 森永 昌司 油絵
教授(副学部長) 志水 児王 油絵
教授 釣谷 幸輝 油絵
准教授 石黒 賢一郎 油絵
講師 菅 亮平 油絵
講師 原 崇浩 油絵
助教 伊藤 学美 油絵